GAFA next stageを読んで 第ニ章

第ニ章でも興味深い数学が引用されています。

2020年前半エクソン・モービル、コカ・コーラ、JPモルガン・チェース、ボーイング、ディズニー、3Mの時価総額は30%下落しました。

一方、同じ期間に、GAFA(アマゾン、アップル、フェースブック、グーグル) + マイクロソフトの時価総額は24%上昇しました。そしてこの5社で、アメリカで公開されている全株式の価値の21%をしめるまでとなりました。

そして、この章で一番興味深い記述はこのひとことです。

それは、「いまやすべてテック企業」という言葉です。

テック企業とは以前はコンピューターのハードとソフトを作っている企業を指していました。

しかし、今や、テック企業は技術インフラを作るだけの存在ではなく、テック企業自身が業界のプレーヤーになりました。

一番わかりやすいのがアマゾンです。アマゾンは本だけでなく、いまやあらゆる製品。サービスを扱っています。

この章での、もう一つの重要なポイント。それはアマゾンが「費用の科目」を「収益の科目」に変えたことです。

具体的に言いますと、アマゾンは本をはじめとする物品をネットで販売するeコマースをやる為に、データセンターを使っていましたが、それはアマゾンにとって外注する「費用」でした。

そして、それは従来のビジネスの権威者が「コア・コンピタンスに集中せよ、それ以外はアウトソースせよ」と何十年も説いてきた当たり前のことでした。

ところが、アマゾンは、なんとデータセンターを自前で作り、それを運営し、更には、使っていないデータセンターのサーバー容量で収益を上げる仕組みを作り、AWSという会社まで立ち上げ、「費用」を「収益」に変えてしまいました。

スコット・ギャロウェイはこの章でGAFA+Xの中で最初に時価総額3兆ドルとなる企業はアマゾンと予想しています。

まだ、どうなるかわかりませんが、アマゾンが従来のビジネス常識で運営されている企業ではないことは明らかであると思います。

アマゾンが始めたAWS事業はビジネスの世界では常に正しいことはなく、過去に成功したやり方(本業以外はアウトソース)が将来も成功する訳ではないことを示す良い例かもしれません。

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